花の都で待ち合わせ♪ セルジュ・ゲンズブール展in Paris Vol.1

パリの移動もバスが楽しい!


日本からプラハでなくともヨーロッパにやってきて、プラハに立ち寄ってくれたり、あるいは私が出向いたりして、懐かしい人たちと再会することが時々あります。1月初めにシャンソン仲間がパリに来るとあって、夏に帰国したときに会えなかったこともあるし、当地のラ・ヴィレットでゲンズブール展をやってるというのでプラハから行くことに。でも急だったので飛行機が取れない!
…というワケで、お初のプラハ→パリ、陸路の旅なるものを敢行!片道15時間(笑)で日本からパリの飛行機のほうが早いという話ですが、これはこれで味がありました。なんてったって安いし(往復で1万円ちょっと)、隣がいなければ靴を脱いで足をあげることができて、エコノミー症候群からは解放されます。プラハのフロレンツ・バスターミナルからビールの街プルゼニュに寄り、ドイツをひたすら走り、早朝ストラスブールへ。窓が大きくて美しいトラムを発見。前の方の席に座ったので、運転手さんたちの会話を聞きながら、チェコ語→ドイツ語→フランス語と街の表示が変わるのを眺めながら、プラハとパリは陸続きなのを実感。

途中2回ほどバスを降りて休憩を挟むのですが、フランス国内にはいってのドライヴ・インのカフェテリアは運転手さんたちのお気に入りらしく、往路も復路も同じところに立ち寄りました。クスクスのサラダやコーヒーも美味しい!ミニ・カヌレがあったので思わず注文。

毎年1月1日の13時から、大統領の新年の挨拶をTVで放映するのですが、今年のクラウス大統領の話は、なんだか歯切れが悪くイマイチでした。去年はチェコの歴史上重大な出来事がなぜか起こる年、末尾が8年の話でまとめてわりと明るい印象でしたが、今年は経済危機の影もあり、EU懐疑派の彼が夏までのEU議長国としての抱負を語るのは歯切れが悪くなって当然かも。2009年はチェコNATO加盟から10年、ビロード革命から20年の年ですが、この“新年の挨拶”が載っていた新聞記事を私の前の席で寝っころがって読んでいた休憩中の運転手さん(長距離なので運転手さんが二人いる)、相棒に向かって「今年は革命から20年だってさ。フン、マフィアが肥え太っただけなんじゃないのかね」とひとこと。

そうこうしてるうちにパリの一番東、Gallieniバス・ターミナルへ到着。メトロとバスを乗り継いで友達が泊まってるホテルへ。途中見かけたTGVたち。

20年ぶりの海外旅行だという友達は不安なので自由行動付きのツアーで来仏、この日のディナーはツアーについてるとのことで、私はホテルのすぐそばの中華屋さんで海産物補給夕食。ほたてと海老をたっぷりいただきました。

さて、翌日無事友達と再会し、まず訪れたのがベルシー地区にあるココ。

映画博物館です。この遊び心たっぷりの建築、フランク・O・ゲーリーさんの作品。そう、プラハのダンシング・ビルと同じ建築家です。建物目当てで行ったのですが、中も見ごたえたっぷり。映画発祥の地、フランスならではの映画の歴史をわくわくするようなカメラたち、衣装、豊富な資料で時系列に追えるようになっています。日曜の午前中はタダで入れる常設展のほか、今はデニス・ホッパー展もやってました。

そしてここから一路パリのかたつむりを北へ、バスで、今回の最大の目的地まで。

ラ・ヴィレットにある音楽博物館。ここでセルジュ・ゲンズブール生誕80年を記念して去年から引き続き(2009年3月1日まで)やっている展示会へ。
途中、日曜だったからかマルシェが出ていました。


プラハにない野菜も見かけました。

ハチミツのパッケージがかわゆい!

ブルーのエプロンがよく似合っていたお二人。

ここでちょこっと買い食いし(笑)、いざ展示会へ。

あまり大きくない、という前情報を聞いていた私達、はるばる海外から来て、すぐ見終わっちゃうものだったらどうしよう、などと言っていたのですが、いやいやどうして、素晴らしい内容でした。直筆の楽譜(意外にもキレイ)、たくさんの写真、映像、彼の黒い部屋にあるヘンテコなアートたち…

そして何よりもJ・バーキンゲンズブールおたくの友達のおかげで完璧なまでの解説付きで展示会を満喫しました。本当にありがとうっ!

休日とはいえ始まってから数ヶ月たつのにチケット売場は行列ができてたほど。フランス人の若い人たちも多く訪れていたのが印象的でした。

館内は階段フェチにも嬉しいステキなインテリア。

展示会の内容ももちろんですが、ココの売店で動けなくなる私たち。Vol.2に続きます。