やっぱり暖冬のプラハより:あけましておめでとうございます。

お正月名物の花火


“あけまして”ってなんだか改めていい響き。しゃきっとするというか。。。こちらはおごそかなクリスマスとは一転、ドンチャン騒ぎの傾向強い年末年始。チェコ語で新年おめでとう、は一般的に“Št'astný nový rok”(シュチャストゥニィ・ノヴィ・ロック)と言います。

晦日は家族だけじゃなく、友達や恋人同士で集まって飲み会、カウントダウンして花火してシャンペン飲んで、その瓶を割りまくる(笑)、というのがよくある光景のよう。今年から始まったというヴァーツラフ広場でのパフォーマンスも、カレル・ゴットが見たかったので(コワいもの見たさ?)ちょっと興味があったけれど、結局とあるクラブの70年代懐メロライヴのほうに行きました。

中年ばかりかと思いきや、若いひとたちのほうが多くて、上手にツイストしてたり。
このバンド、どっかで見たと思ったら…先の上院議員選挙のODSキャンペーンのときの特設会場でも歌っていました(笑)。オリジナル曲を出してるのかは謎だけれど、6人のメンバーのうち、3人はソロでヴォーカルが取れる器用なバンド。でもそれぞれビートルズ担当、エアロスミス担当、ACDC担当、とメンバー個人の趣味にあわせて?おおざっぱに得意ものが違うよう。カウントダウンの後は、あまり外国人は居合わせてなかったように見えたけれど、一応英語で“a happy new year!”と叫んで、7つの願い事、をするように、とのこと。な、七つも…と考えている間にも次々曲は進み…でも朝までいる元気はさすがになく、しばらくして退散、ヴァーツラフ広場を午前2時ごろ寄ると、外国からの観光客も多く、まだまっすぐ歩けないぐらいの人混み。粉々に割れたシャンペンの空き瓶やらゴミやらで足の踏み場に困るほど。掃除がタイヘンそうだなぁと思いながら家路へ。

さてお正月の食べ物ですが、お餅は旦那があまり好きじゃないので、チェコ式に、豚の膝のカタマリを煮たもの(vepřové koleno vařené)を頂きました。西洋わさび(ホースラディッシュ)とマスタードを添えて。旦那ママによると、“幸福”の意味の縁起物なんだとか。後は“お金”を意味するレンズ豆と煮卵、もしくは燻製肉の一品なども。でも鶏肉は“幸福が飛んでいかないように”ということで新年には食べないんだそう。KFC(こちらでは、カー・エフ・ツェーと発音)もこの時期は商売あがったり…?
そして元旦恒例のことといえば、正午から始まる大統領の年始の所感演説。クラウス大統領は「もう7ヶ月政府がない状態で…」とこの異例の事態のことを「国内の冷たい戦争」と命名。それ以外はあんまりめぼしいオリジナルの意見は言っていなかったように思います。面白かったのは過去の大統領の映像などが流れたこと。ハヴェル元大統領のやっぱり今より若々しい映像やら、動いてしゃべってるのを初めて見たフサーク元大統領(旦那はもちろんリアルタイムですが)やら。。。これは共産主義体制から変わらずに行われてることなんだなぁと感心。旦那が言うには、皇室ご一家の歌初めみたいな感じなんじゃないかと。少しだけ納得。

夕方、近所の映画館に行ってボジェナ・ニェムツォヴァーの自伝的映画を見ました。ドイツ語+チェコ語字幕という疲れる2時間(苦笑)を差し引いても、彼女の『おばあさん』ファンは必見です。500kc札のたおやかな雰囲気からは想像できない、文字通り命がけで執筆した作家のすごさ、チェコ人女性の強さを見せ付けられます。

映画が終わったらトラムに飛び乗り、レテンスカー・プラーニュへ。もうドン!ドン!と始まっています。そう、お正月名物の花火(ohňostroj=オフニョストロイ)。といってもあっさり20分ぐらいで終わってしまいましたが。。。


花火大国のヤポンからしてみれば、ふぅん、という程度(笑)の花火(中国からの輸入らしい)なのだけど、ライトアップされたプラハ城の横に広がる大輪の花はまた別物。みんなうっとりと眺めています。


トラムも超のろのろ運転のスパルタ停留所前。サッカーの試合でもこんなに人は…というぐらいの人だかり。


年末の新聞では、2007年の抱負アンケートに“禁煙する”とか“今年こそ痩せる”とか“新しい外国語を始める”といった万国共通の願い事が。人間、考えることはそう変わらないのでしょうね。年始の誓いを1年間忘れないようにすることが最大の難関ですが。。。

みなさんにとって今年もよい年でありますように。
Do nového roku hodně štěstí a zdraví všem přeje

rybička