トラムのスリ集団、外国人に指摘される、の巻

交通博物館の古いトラム


プラハの赤いトラム、チリリンと涼やかな音色を響かせゴトゴトと街を縦横無尽に走る、とてもかわいくて、景色を楽しめる、プラハの大好きなもののひとつなのですが...残念ながらよからぬ輩が時々乗っています。そう、華麗なる手さばきのスリのプロフェッショナルの皆様。今日は現場に遭遇しました。
プラハ城などへ訪れる観光客も多く集まるマロストランスケー・ナームニェスティ(マラー・ストラナ広場)にトラムがさしかかり、通路を挟んで私の向かいに座って本を読んでいた感じのいい30代位の男性が降りようとしたときです。
急に彼が怖い顔をして、乗降口付近に固まって立っていたロマ(ジプシー)風3人組(一人は女性)に向かって英語で叫びました。「You picked his pocket!!(彼の財布をスったな!)」どうやら降りる際に、その3人組の一人が他の乗客にスリを働いたのを目撃したようです。すぐ近くにいた私にも見えない早業。言われた当人は、はぁ?という表情で彼を無視。するともう閉まりかけたドアの向こうから、「thief!!(泥棒!)」とダメ押しの一声が。
トラムは何事もなかったように走り出し、彼は停留所の向こう、トラムには泥棒3人組と我々が残されたのでした。車内に気まず〜い空気が(笑)。そして、その3人組から少しずつ静かに人が離れていくのでした。次で降りる予定だった私も、彼のおかげで降り口を変えなければやられてたかもしれません。何せこの3人ときたら身なりも割りときれいで、ご丁寧に観光客よろしくプラハの地図片手に乗り込んでるんですから。。。
トラムに乗る時の注意

  • トラム内に限らず街中常にだが、カバンはきちんと閉め、体の手前に持つこと。
  • 怪しい人(身なりの汚い人、周囲をキョロキョロ見回してる人など)には近づかない。特に背後にこのような人に立たれないようにする。
  • トラム内はすいてるのに一部人が固まっていて不自然に混んでる乗降口は避ける。

プラハの新聞によると、スリに人気の路線はプラハ城や前出のマラーストラナ広場など観光スポットを通る22,23番路線とのこと。でも上記の注意を守ったら後は緊張せずに窓からの景色を、車内におとなしく乗り込んでいる犬たちを、そしてお年寄りや赤ちゃん連れにはサっと席を譲る心優しいチェコ人たちを観察してみてください。なんだかんだ言ってもやっぱりトラムはプラハになくてはならない街の一部だから。