カレル橋の名物おじさん

人がいなければとてもいい場所。。。

プラハ城と並んで、プラハを初めて訪れる人のほとんどが立ち寄る有名なカレル橋(カルルーフ モスト=Karlův most)。カレル4世の掛け声で14世紀半ばから建設が始まったプラハ最古のこの美しいゴシックの石橋は間違いなく必見建築ではあるんですが…
いやになるほどいつも人が多い!!
休日の竹下通りのごとく、あまりに混んでいるので素敵な写真集なんかのカレル橋を想像して行くと期待はずれなことに。できれば平日の、そしてうーんと早朝がおすすめです。 (混んでるときはスリに注意!かばんは前に持ってくださいね。)
ちなみにチェコで現存する一番古い石橋は南ボヘミアはピーセック(Písek)にある橋だそう。13世紀の末にできました。↓
http://www.icpisek.cz/docs/en/most.xml

カレル橋そのものも楽しいんですが、橋の周りが趣あってお気に入りの散歩コースのひとつ。

新橋のガード下もいいけど(焼き鳥食べたい…)、カレル橋下のカフェで一休みするもまたよし。
そして周辺の建物の壁を注意して見ているとこういうのをしばしば発見します。

2002年夏の洪水(povodeň)のときに、ここまで水が来ました、の印。ここはカレル橋そばの某ホテルのエントランスなのですが、ゆうに私の身長を超えていて、かなりの高さがあるのがわかります。当時私も旦那もまだ日本にいましたが、浸水の難に幸いあわずに済んだ義母は、増幅したヴルタヴァ川を見て本当にショックだったと言います。


さて、カレル橋に話を戻します。ガイドブックにあるような話はここでは省略して…。橋の上はたくさんのお土産屋の屋台、絵描きさん、ミュージシャンで毎日がお祭りのようなのですが、橋のいちばん端、小地区(Malá Strana=マラー・ストラナ)側に陣取っているこんな人がいます。

なぜか鬼のかぶりものをかぶり、ぶつぶつ言いながら鬼の絵だけ(!)描き続けてもう何年?(かなり昔からいる…)の絵描きさん。絵のことはよくわからないけれど、いったい誰が何のために買うんだろう…?と思わせる絵の数々(笑)。でも商業的に間違いなく一等地であるここで営業するためにはちゃんとオーディションがあって、誰でもお店を開けるワケではありません(勝手に開いたり、楽器を鳴らしたりすると捕まります)から、ちゃんと認められてる絵描きさんなんです。
よせばいいのにウチの旦那、面と向かって“to jsou mazanice...”(ト イソウ マザニツェ=すごい絵…)と言い放ちました(汗)。(“mazanice”は下手な絵とか判読不明の字とかを意味する言葉。)するとかの画家、“tak si to nekupuj!!”(タック スィ ト ネクプイ!=じゃあおまえは買わなくていい!)とキッパリ。まだ誰かが買ってるところを見たことがないけど。。。

ヘタな絵ならぬヘタな写真で恐縮なのですが…混んでいても必見なのが夜のカレル橋から見たプラハ城。

薄暗いオレンジの欄干にもたれながら幻想的に浮かび上がるプラハ城(ビロード革命前はライトアップされてなかった)を眺めていると、世界で一番美しい街(ネイクラースネイシー ムニェスト ナ スヴィェティェ=nejkrásnejši město na světě)という賞賛の言葉もおおげさではないと思えるのです。