マドンナ、カレル橋を占拠…し損ねる?

前代未聞の話だったが…


もうすぐマドンナがプラハにやってきます。
一応リアルタイムで見てきた世代なのでミーハー気分でライヴに行こうかとも思ったんですが、チケットが3000kc(約1万5千円)と聞いてあっさりやめることに。普通のチェコ人にとっても相当高いチケットなはずですが、即売り切れだったことはクラプトンのコメント欄のとこで書いた通り。
しかし話題はそれだけにあらず。25日付けの新聞(右上写真)で知ったのですが、なんとマドンナがカレル橋を貸しきる、とのニュース。
普段あんなに観光客でいっぱいなのに、貸しきる、ですって!? としばし目が点に。
んなことできるのか…と思っていたら、案の定、この話をめぐって大騒ぎ。

そもそものいきさつはルイ・ヴィトンプラハで最も家賃の高いと言われるパリ通りにも支店があるこのブランド、会社の創立記念日にあたるとかでCM撮影もかねてカレル橋でマドンナに歌ってもらっちゃおうという、いわゆるプライヴェートなパーティを計画してたわけです。

カレル橋の管轄はプラハ1区。注目の“いくらで貸すのか”が表沙汰になると、さらに議論がヒートアップ。なんてったってたったの25万kc(約125万円)で貸す、という話だったんですから。
管轄じゃないのに、プラハ市長は激怒。文化大臣もおかんむり。プラハ1区の担当者が賄賂をもらったんじゃないか、とまで言われ、いろんなヒトが出てきて、あれこれ条件を上乗せした結果、この話は流れることに今のところ(笑)なっています。

なんでもカレル橋の通行者(つまり観光客とか一般のヒト)を完全にはシャットアウトせず、ロープかなんかで撮影場所を区切る案、らしいのですが、当然こんなのムリな話であって、ルイ・ヴィトン&マドンナ側が断ったらしい…現在はカレル橋に代わる撮影場所をプラハ側もいろいろオファーしてるのですが、ヴルタヴァ川の景色が入る、いい感じのところを希望してるとかで難航中の模様。

新聞などでは著名人に、この件に関してどう思うか、みたいな特集をやったりしてて、見方によってはルイ・ヴィトンにとって既に大きな宣伝かも。

プラハっ子であるウチの旦那も「25万kcで貸すなんて、個人の結婚式の値段。ゼロが足りん!」と最初はおかんむりでしたが、いざこの話が流れるとなると、「プラハの宣伝になったのに…」と少々寂しい様子(笑)。“プラハはもう既に有名な街だから、マドンナに宣伝なんかしてもらわなくたっていい!”と強気の意見もありますが、旦那は「パリだって宣伝しなくていい、ってワケじゃないでしょ。マドンナは好き嫌いはともかくやっぱり一流だし…」と未練がましい(笑)。裏取引をしたんじゃ?と疑われたプラハ1区の担当者の話にしても、「もしかしたらちゃんとした規定とかに基づいて役人的に出した金額かもしれないし、今となっては気の毒」と同情する始末。でもホント、そうかもしれません。。。

まぁその日たまたまプラハに観光に来ていてカレル橋を渡れなかった、という人たちには困る話とはいえ、カレル橋以外にも見るところはあるし、それもよい思い出になったかもしれませんしね。

それより政治家とかマドンナの話するヒマがあったら、早く内閣作るほうが先でしょ!(ええ、まだなんですよ、これが)と言いたいです。