あるクリスマス・イヴの一日

プラハ市長ベーム氏、鯉のスープ配る


去年のクリスマスは来たばっかりでよくわからずに怒涛のごとく過ぎていき、今年は…すこーし自覚ができてきたけれど、やっぱり慌しくバタバタと。
日本にいるときより、クリスマスにやるべきこと、やりたいことが一杯あって、もっと前から着々やっとかなきゃならんものだと、ようやくわかったのが今年、という感じ。

イヴのお昼前から、旧市街広場でプラハ市長自ら鯉のスープを配るというので、時間もないのに冷やかしに。でも時間を過ぎてもベーム市長はいっこうに現れず…

「もう用意できてるのに、市長を待ってるなんて! 新聞には11時って書いてあったじゃない! いったいどういうことなのっ!?」と詰め寄るおばさまに遭遇。11時40分を過ぎて、ようやくベーム氏登場、既に長〜い列になっている待ち人たちの殺気に気づいたのか、すぐに配膳開始!

ひとりひとりに鯉のスープを手渡すと同時に「クリスマス、おめでとう」と声をかけていて、まるで選挙活動のよう。左がベーム氏、右はプラハ1区の区長さん。

クリスマスだからもちろん無料、ということで、並んでたひとたちは…情報通な浮浪者(笑)のひとたちがかなり混じっています。前に並んでたおじさんは、中でも面白い人で、列のすぐ前にいた集団を指して、「あれはベームさんの関係者たちだよ。たいして仕事してないのにもうシャンペンで乾杯してるよ」などと楽しいコメント付きで説明してくれます。

しかも彼らの一人、ある有名な画家は一見していい洋服に身を包んでいるのに、横入り!! いけません。忙しいのはわかるけど…こっちだって忙しいんだから。

我々は15分ほど待って無事ゲット。期待していなかったのを謝りたいぐらいに本格的でおいしいスープでした。“Pane Primátore, děkujem za dobrou polévku”というわけで食べ終わったらさっさと家へ戻り、夕食でやっぱりウチでも食べる鯉のスープと唐揚げ、ポテトサラダの準備の後、アフタヌーンティーに親戚のおうちへ。


オープンサンドは、クリスマスの訪問客への定番メニュー。街場のパン屋さんなどでも気軽にひとつからテイクアウトできます。



私より少し若いマルケータさんの手作りお菓子はどれもかわいくて、おいしい。私も作ったけれど…この後に写真を出す勇気はなし(笑)。ま、去年と似たような感じです、相変わらず。。。


家に帰ってからスープと唐揚げを仕上げ、いただきます♪ 旦那いわく、「ベームさんのスープのほうが美味しかった…」ですって(キィ〜)。ちょっと鯉肉に対して水が多かったかもね。。。


プレゼントを交換し、“あけおめ”メールならぬ“Veselé Vánoce”ショートメールの送受信が忙しい(笑)イヴの夜は、TVから流れてくる子供たちのチェコ版クリスマスキャロルをBGMに静かに更けていくのでした。