ヴルタヴァ川で途中下車

夜の美しさに毎度息をのむ。。。


チェコの冬とは思えないほどの過ごしやすい今冬。人によって数字が違うのですが、140年ぶりの暖冬だの、ここ260年(!)のなかで一番の暖かさだのと数百年単位のお天気話が会話の枕詞の今日この頃。

それでも冬の寒さの中でのプラハの夜景は格別で、今日もヤボ用を済ませてトラムで帰る途中、ヴルタヴァ川を渡るときカレル橋のあまりの美しさに衝動的途中下車。

まだそんなに遅い時間ではなかったけれど、クリスマス〜年末の観光シーズンもひと息ついて、歩いている人はまばら。そのままついフラフラとカレル橋周辺からカンパのあたりをお散歩してしまいました。いまだにドキドキするのは何故?


カレル橋(Karlův most)をマラー・ストラナ(Malá strana=小地区)へとつなぐ、モステツカー通り(Mostecká)。このたもとには、若かりし頃ウチの旦那も入っていた「古いプラハを守る会」の事務所があります。


実はまだ試していないけれど、あまりに有名なレストラン、“U tří pštrosů”(ウ・トゥシー・プシュトロスー=三匹の駝鳥)の入口にはまだクリスマスの飾り。

仕事でお世話になった英国に住んでいらっしゃる方から、浦沢直樹の『モンスター』に出てくる“三匹のカエル”というのは実在しますか?という質問をされたことがあって、ちょうどこちらに移住する前に日テレ深夜にやってたアニメ版を中途半端に見てた私は???だったのですが、チェドック橋(これは漫画の中だけの架空の橋。“チェドック(Čedok)”という昔からの旅行会社なら実在します)ならぬカレル橋のそば、ということで、このレストランがモデルなのでは、と答えたのですが。。。真相はいかに。

すっごく面白そうなのに、いまだ漫画を入手していないばっかりに当分おあずけな『モンスター』、概要はこちらで。http://ja.wikipedia.org/wiki/MONSTER


橋のたもとの高低差のせいで、空を複雑に削っている建物たち。


カレル橋から下へ降りられる階段もなんだかわくわくします。


おいしそうにみえるワインセラーの前で。

クラシシズムっぽいドア。キュビズムとともに気になる建築スタイルのひとつ。

同じ通りのお気に入りカフェのドアはセツェッセ(セセッション)様式のよう。アールヌーヴォー後期の、このアールヌーヴォーヌーヴォーしてない(笑)さりげないモチーフも好き。


さて、カンパへと続くエリアは、年が明けても片付け忘れたかのようにクリスマスの余韻が漂っていて、不思議な感じです。


車も人もいない、ミニ・パジーシュカ通りみたいでしょ?

ここらへんに泊まってみたいなぁ(住んでるから逆に憧れだったり…笑)と思ったホテル2軒。人がいなかったからいいようなものの、通りから入口に貼りついて写真を撮ってるのはかなり怪しいのだけど。。。


時々通りから中庭をのぞいてみるのもオススメです。そこには意外と広い空間が。


山小屋風のかわいいピヴニツェ(pivnice)。


チェルトフカ(カンパを流れるミニ運河)たもとのお魚レストラン。

夜の水車もまたよし。


センスよい品が並ぶガラスショップ。ドアに注目。

こんなガラスの取っ手がついてるドア、開けるのがこわいような…でもステキ。


通りに出されてるゴミ箱を見ると、ここにも普通に人が住んでるんだなぁとようやく気づきます。中世の頃からあまり変わっていないんだろうな、とふと思ったり。。。


もう一度、カレル橋を見てから、トラムのマロストランスカー停留所へと戻ります。唐突お散歩にお付き合いくださり、ありがとうございました。