思春期のワイン、ブルチャーク

病み付きになる味、ブルチャーク

この時期にチェコ、特にモラヴィア地方(おおざっぱに言って地図の右半分、スロヴァキアに近いほう)を訪れることがありましたら是非試していただきたいワインがあります。それはブルチャーク(burcak)。ワインといっても右の写真のような色をしています。
「靴下を洗った後の下水ような色だけど、おいしいよ」と思いっきりブラックな紹介つきで旦那に教えてもらい、先日プラハ6区のヴィナールナ(ワインバー)にお目見えしたこの若いワインを初体験。ホントに靴下…と思いながら期待せずに一口。するとまだ発酵が始まったばかりのさわやかな酸味の炭酸の刺激と葡萄の幸せな甘い香りが口いっぱいに広がる、なんとも美味な飲み物。そのマズそうな外見からは想像もつかないおいしさです。
ワイン農家にお邪魔したみたいに、カウンターのキャラフからいただきます。

ジュースみたいに飲みやすいですが調子に乗ってがぶがぶいくと、急に足にくるそう。旦那は過去にこれで数回正体をなくしたとか。「じゃあ若いころ男の子が好きな女の子とどうにかなろうとして勧めたりしてなかった?」と聞くと、「…○○」と即座に友達を売る旦那(笑)。
それはともかく、こんなおいしいものが秋の数週間しか出回らないなんてもったいない。「瓶詰めはないの?」と聞くも「見たことない」との答え。元々ワイン農家が自分たち用に作っていたものらしく、ワインとしての製品の規格にはいろいろと不備なのかもしれません。が当地方のワイン祭りでは瓶詰めらしきものが見えます→http://www.radio.cz/en/article/58148
お隣の国、スロヴァキアでもポピュラーなようです。http://www.akuti.com/slovakia/info/tips/category_food.html
ワインを作ってるところでは他の国でも(名前は違うにせよ)似たようなのがあるようです。フランスに滞在してたときにはまったく気がつかなかったけど、ボジョレ・ヌーボー騒ぎの前にこの手のワインがあったのかしら。。。気になる他の国のも試してみたいところ。
きっとお店によってもかなり味は違うのでしょうが、プラハに近いうちにいらっしゃる予定の方には私たちが飲んだワインバーを紹介しておきます。ボリュームある食事はできないですが、豊富なチーズとおつまみ(ソーセージなど)がありました。
※現在、このお店は閉店してしまいました【2008年8月4日追記】ヴィナールナ・オリン  住所:Buzulucka 5, Praha 6

もちろんここ以外にもワインバーにはことかかないプラハ。地元のひともビールの合間にワインも楽しんでいるようです。街中で“vinarna"(ワインバー)という看板のレストランを見つけたら、メニューに“burcak"の文字があるか探してみてください。あるいはお店のひとに、Mate Burcak? (マーテ・ブルチャーク?=ブルチャーク置いてますか?)と聞いてみるのもよいかも。。。それではNa zdravi!!(ナ・ズドラヴィ=乾杯!)