ペトシーンの丘に春が?

ここから臨むプラハの街もきれい


去年のこの時期、やたら雪が多くて、毎朝学校に滑って転ぶ(遅刻気味だから、焦ってるのもあって余計…)恐怖と闘いながら通っていたのを思い出します。気温もマイナス10度前後になっていて、ロングのダウンコートが手離せなかったというのに、今年はまだクリーニングの紙をはずしていません。。。

暖冬だと喜んでいたものの、どうもそう手放しでは喜べないことかもしれないと思ったのは、プラハ城下のペトシーン(Petřín)の丘で桜が咲いてる、というニュースを読んだから。


11日木曜日のMF Dnesの記事に、“Pod Petřínem rozkvetly třešně”(ペトシーンの丘のした桜が咲いた)とのタイトル。慣れない暖かさにプラハでは自然ももう反応しています(Na nezvykle teplé počasí už v Praze zareagovala i příroda)、と書かれたその記事の横に目を疑う二分咲き桜の写真が。本当に咲いてるのかしら…とお散歩がてら久しぶりにあのあたりへ。


この暖かさで生態系は乱れ気味。九官鳥に似ていて美しい歌声を持つこのブラックバードチェコ語でkos=コス、といいます)の卵が春かと勘違いして孵ってしまい、来月あたりまた寒くなるときに生き延びれないだろうと言われていたり。。。

寒いのはイヤだけど、やっぱりチェコにはチェコの気温ってものがあるわけで、こんな話を聞くと、この先いろいろと不都合が出てくるんだろうなと不安になります。

本来なら、春に芽を出す木々たちがもう今にも芽を出しそう。。。

この緑の合間にある黒い土の盛り上がり、これは…そう、クルテク(krtek=もぐらくん)のしわざです。本物の。。。彼らも春になったと活発になっているのでしょうか。

ペトシーンは、緑が多く見晴らしがいいので、カップルで行くところ、というイメージがあります。観光客や犬の散歩とかしてるひとたちもいるものの、圧倒的にカップルを多くみかけます。

ここから見るプラハ城はまた一味違います。


そしてあちこちに、野鳥のためのえさ置き場があって、ひっきりなしに鳥たちがやってきます。

ペットボトルをくりぬいて、中にえさを置いた簡易食堂。これだと透明なのでよく見えて楽しい。右の枝にシーコルカ(sýkorka)がちょこんととまっているの、わかりますか?

いつもは木の高ーいところにある鳥の巣が目の届くところにありました。器用につくるもんです。

結局、咲いているという桜は発見できず。。。すぐ散ってしまったのかも。

家からえんえん歩いていったのでくたくたに。ペトシーンを下ったウーイェズド(Újezd)にかわいらしいカフェ発見。

ガラスケースに並んだおいしそうなフルーツのケーキに釘付け。吸い寄せられるように中へ。

真剣に選んでいると、旦那が「あっ…」と驚く。私は全然わからなかったけれど、有名な映画監督ヴィート・オルメル(Vít Olmer)さんが入ってきたからだそう。こんな映画をつくっています。
http://images.google.co.jp/images?sourceid=navclient&hl=ja&ie=UTF-8&rls=GGLF,GGLF:2004-33,GGLF:ja&q=vit%20olmer&oe=UTF-8&sa=N&tab=wi
プラハは狭い街なので、いわゆるセレブと呼ばれる人たちにもそのへんでしょっちゅうすれ違います。なんと、こないだとあるコンサートへ行ったら、すぐ後ろがあのフジェベイク監督だった(笑)! それで去年夏の新作映画撮影のときにもらいそびれてたサインを無事ゲットしたのでした。。。苦節半年(笑)、すっごく嬉しかったです。


窓の向こうに走るトラム、さらに奥に続く道の先には、ペトシーンへと登るケーブルカーの線路がかすかに見える、なかなかよい眺め。ホントに10人も入れない小さな小さなカフェだけど、オーガニックなデザートを置いているそうで、ここもお気に入りのひとつになりそう。
Caffe Vescovi&Dobroty
Újezd 36, 118 00 Praha1 Malá Strana

でも早く春が来ないかな。。。