世界の車窓から 〜プラハ本駅〜
フランス旅行記を仕上げる前に、次々と面白いことが起こってついていってない今日この頃。単に筆が遅いだけなんですが、旅行記はこっそりこの日付の前にアップしちゃおうと思います(夏休みの絵日記とかまとめて最終日に書いてたクチ…)。なので万一楽しみにされている方がいらしたら、もうしばらくお待ちを。
言い訳が済んだところで、今日の話。秋をすっ飛ばして寒い日が続いていたプラハですが、最近持ち直し、ぽかぽか陽気で半袖でもいいぐらいだった今日の午後。こんな秋晴れのいい日なのに、よりにもよってパスポートを新しくしたばかりに外国人警察へしぶしぶ行ったのだけど、受付人数が多すぎて処理されず。成果なくトボトボと戻りました。でもまぁ初めから期待してないので、さして怒りもなく。帰りのトラム停留所で見た光景。
鳩はウロウロしてるといやですが、暖かい日の陽だまりにのんびりしてるのはかわいい。平和の象徴とはまさにこの瞬間。
ついでにこんなお茶目なところも。
こないだLounyに行った時に見かけたもの。アルファベットのロゴの上に器用に座る鳩たち。“A”の上は痛そうだから仕方ないとして、“T”は定員オーバー、隣の“E”が空いていますよ、と言いたい。一緒に見てた旦那曰く、「“E”の子が“T”の子に迫ってて“T”の子が迷惑してる」んだそう…。確かにそんな気もしますが、ほのぼのが急に生々しくなりました。
“Ř”の上のアクセント記号、ハーチェクのくぼみを椅子がわりにしてる子がチェコっぽくていいでしょ?
…さ、いいかげん本題に入ります。
★蒸気機関車アルバトロス号★
日本にいたときお気に入りだった番組『世界の車窓から』が今チェコを特集してるとか。で便乗特集としてrybicka日記内でも秘蔵写真なぞを、と思い立ったわけです。
これが放送されたアルバトロス(Albatros)号。今年の春に乗りました。鉄郎鉄子がわんさかいました。
座席はコンパートメントになっていて、定員8名。
ワンコも背伸びがつらいものの「世界の車窓から」。
この蒸気機関車は春〜秋の間の主に週末、特別運行をしていて、たいていプラハ・ブラニーク(Praha Braník)駅から出ています。Jan Hlinák(ヤン・フリナーク)さん撮影の蒸気機関車アルバトロス号の写真集はこちらから。
★プラハ本駅★
さて、プラハにはいくつか鉄道駅がありますが、一番国際列車の発着が多い大きな駅はプラハ本駅(Praha hlavní nádraží)、時刻表ではPraha. hl.n.と略して書かれます。
1871年から駅として使われているここはAntonin V. Barvitiusらが建てた元の建物を、1901〜1909年セセッション様式で増改築したもの。チェコのセセッション建築家として有名なヨゼフ・ファンタ(Josef FANTA)がこれを手がけました。このファンタが作った駅のドーム型のホールが、現在はアルフォンス・ムハ(フランス語読みならミュシャ)の絵もあるカフェになっています。
その名もファントヴァ・カヴァールナ(Fantova kavárna)。彼の写真もあります。
ヨゼフ・ファンタは私のお気に入り建築家のひとり。プラハの中心で主な彼の作品として、有名なホスポダ、ウ・ヴェイヴォドゥー(U Vejvodů)のファサードやヴルタヴァ川沿いのフラホル(hlahol)劇場などがありますが、一番私が好きなのがこれ。ヴルタヴァ川沿いの建物のなかでも堂々として美しいこの建物。
共和国広場(náměstí Republiky)からヴルタヴァ川へ続くシュテファーニク橋(Štefánikův most)のたもとにある産業貿易省ビル(budova Ministerstva průmyslu a obchodu)。これはよくヤン・レツェル(Jan LETZEL, 広島原爆ドームの建築家)の作品と間違われているらしいのだけど、ヨゼフ・ファンタ作です。特に夜は上のドーム部分の明かりがとっても素敵なのです。
ボケボケですみませんが、プラハにいらした際は是非ここの夜景チェックを。
さてプラハ本駅に話を戻します。このホームのすぐわきに普段は公開されていないVIP待合室があります。
ホームに入る電車が見える位置にありながら別世界。
大統領など、お偉いさんご一行の待合室なのだそうですが、ちょっとした会議も開けそうな落ち着いた部屋。
そして壁に描かれたこの絵。どこかはもうおわかりですね。
明日は(→うまく筆がのれば…笑)プラハ・マサリク駅(Masarykovo nádraží)を特集します。